リウマトイド因子というのは、関節リウマチの患者さんの血中に高頻度で出現する、免疫グロブリンG(IgG)のFcという尾っぽの部分に対する自己抗体が本体になります。本検査は、関節リウマチの診断に有用です。関節リウマチは、慢性的に手足の関節などが腫れ上がり、痛んだり、長引くと間接が変形し動きにくくなったりという症状があります。特徴的な症状・X線検査により診断そのものは比較的容易ですが、他の関節の病気と紛らわしい点もある為、注意は必要です。また、病気の重症度を数値で客観的に評価出来れば病態のモニターもしやすくなります。本検査、関節リウマチの患者80%が陽性反応を示します。つまり、陽性の場合、関節リウマチの可能性が強いと考えられます。しかし、この検査でも陰性になる事もあるし、他の病気でも陽性となる事はあります。例えば、全身性エリテマトーデス。30%近くが陽性反応を示します。肝硬変・肝炎・悪性腫瘍でも陽性反応になるケースがあります。また、健康的な人でも2~5%は陽性になると言われています。よって、関節リウマチは本検査のみに限らず、手や指のX線検査・関節液検査等も併せて総合的な判定が要求されます。また、陽性だったからといって過度に心配せず、まずは医療機関で相談してみましょう。