喉頭がん
喉頭がんは60歳以上の高齢者にピークがあり、男女の比率としては10対1と男性に多い傾向にあります。また、喫煙との因果関係が高いとも言われている病気です。統計的に声帯を中心とした声門部に生じる声門がんの発症が多く、次いで声門より上方に生じる声門上がん、声門より下方に生じる声門下がんの順になっています。
声門がんは早期の段階で嗄声(かすれ声の事)が出現する為、比較的早期の段階で発見しやすいと言えます。1か月以上嗄声が続く時には注意が必要だと言えます。声門上がんは、進行すると喉の違和感や痛みといった症状が現れます。声門下がんの場合には逆に症状が出にくく、頸部リンパ節への転移で発見される事も少なくありません。
「最近ずっと声がかすれているな。」「なんだか喉に違和感がある」という方は医療移管を受診した方がよいでしょう。検査時には、喉頭内視鏡検査・顕微鏡下喉頭鏡検査による病変部の確認をはじめ、CTやMRIでの画像診断を行っていきます。そして生検による病理組織検査で確定診断となります。
諸検査より喉頭がんであると診断を受けたら、放射線と手術を主体とした治療を行っていきます。進行度によっては抗がん薬も組み合わせます。早期がんならば、内視鏡的切除や放射線治療が行われます。再発や進行しているがんに対しては、喉頭の部分切除や喉頭全摘出術、場合によっては放射線治療の併用となることもあります。