クレアチニン、筋肉運動のエネルギーとして重要な働きを持つ物質です。このクレアチニンが分解されて出来た代謝産物がクレアチニンになります。クレアチニンは腎臓に運ばれて、腎糸球体でろ過された後はほとんど再吸収される事なく直接尿中へ排出されます。このクレアチニンの排泄量は、筋肉量や運動量に関係するとされています。ですので、一般的に筋肉量の多い男性の方が女性よりも高値になり、筋肉量の少ない小児や高齢者は成人よりも低値になります。血清中のクレアチニン濃度は腎機能障害の指標となり、腎機能が低下するとクレアチニン値が上昇します。急性や慢性の腎障害・うっ血性心不全・ショック・脱水・火傷等で腎血流量が低下した場合にも高値になります。胃酸の分泌を抑えるシメチジンや抗菌薬のST合剤などの薬剤を飲んでいても値はやや上昇します。クレアチニンは筋肉量にも比例するので、筋肉量の多い先端巨大量・巨人症で高値を示します。逆に筋肉量が減少していく筋ジストロフィーなどの筋疾患や長期感寝たきりで筋萎縮が進んでしまった場合には低値を示します。クレアチニン値は腎機能の指標として用いられていますが、より正確に腎機能を調べる為にはeGFRやクレアチニンクリアランスを測定します。その他にも、血液検査・尿検査などとも合わせて総合的に判断する必要があります。一般的に、血清クレアチニン値が2.0~3.0㎎/dl以上になると中等度の腎機能障害があると考えられ、血清クレアチニン値が8.0以上または血清乳そちっそが100㎎/dl以上になると、末期の腎不全と診断され、透析の必要がありト考えられます。