胸部X線検査の所見判断と指導

単純X線検査は費用と被験者への被ばく量が比較的少ないというメリットを持つことにより、簡便に行える検査として知られています。従って、人間ドックには欠かすことのできない検査項目となっているのです。

そして胸部全体の画像情報を読み取ることに関しては特に優れており、一目で肺や縦隔・胸部の状態を把握することが可能なのです。

また、頸部・腹部に関する情報も提供してくれる為、精密管理をしっかり行えば、肺がんの死亡リスクを減少することが出来ると報告されているのです。

特に近年は、デジタル撮影技術が普及したことでモニター診断が普及してきました。平成20年度のアンケート調査によると、デジタル撮影を行う数が77.2%、モニター読影を用いている数が53.6%と半数以上を占めています。

今後もより一層の普及が見込まれているのであるが、このデジタル撮影の普及は、X線の画質をより向上させ尚且つ均一化をもたらしたのです。

加えて、写真のコントラストも自動調整される為、より良質な撮影を行いことが出来、延いてはより正確に診断を下すことが可能となったのです。

しかしながら、画質の均一化が容易となった時代であっても、肺野に現れた小結節影を見逃してしまわないようにすることが大切です。

撮影条件の良い写真であれば、腫瘍径1cm程度の認識も可能となる。デジタル撮影という検査方法を上手く使いこなし、目標を高く掲げ、肺がんの早期発見に努めたいものですね。

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